奈良県コンベンションセンター

コンベンション施設案内Facility Guide

アーティスト紹介

奈良県コンベンションセンターには奈良県在住のアーティストの作品が多数あります。
来館の際には、奈良を代表する素材を使った素晴らしい作品を是非ご覧ください。

岡井 大祐

作家紹介

岡井 大祐

奈良市東部の田原にて家業としまして奈良晒を織り継承してきました。昔から手紡ぎの麻糸を使い機を織っています。小さいころから機織り機が身近にあり特別な物として考えていませんでした。

朝起きると「トントン」と音が聞こえてきて、祖母が機織りをしていました。その中で育ち継ぐ事への不安も多いですが、まだまだ麻を学びこれからも麻生地の可能性を模索し、奈良晒の生地の魅力を伝えて、日々の生活に奈良晒を取り入れていただきたいと考えています。

作品紹介

奈良晒
「奈良晒」は近世奈良を中心としまして生産された良質の手織麻織物です。主として神社仏閣で法衣として使用されていました。江戸時代に入って奈良町にとって主要な物産となり、隆盛期であった江戸中期には奈良町の住人の9割ぐらいは何等かの意味で奈良晒に関係していました。
商品生産としての奈良晒業が成立したのは江戸時代になってからです。 徳川幕府の御用達品として認められたことが奈良晒の名声を高めることになり 武家や町民の贅沢品として、裃や夏のひとえものとして用いられていました。
  • 奈良晒
  • 奈良晒
  • 奈良晒制作風景
  • 奈良晒制作風景

坂本 尚世
(あかり工房吉野)

作者紹介

坂本 尚世

奈良県吉野町生まれ。吉野ヒノキの製材所を営む環境で育ち、高校から10年間は大阪へ通い、そのうちに吉野や吉野の木材の良さを再認識。
「ライトセラピー:オレンジ色の優しい光で心身共にリラクックスする」という考えに共感し、20年以上前から吉野ヒノキを薄くスライスして貼り合わせる独自の方法で灯り(照明器具)や光壁素材を手作りし販売。
吉野ヒノキ・スギ・手漉き和紙の良さをお伝えしながら、灯りで癒しのひと時をお過ごし頂きたいと活動しています。

作品紹介

吉野ヒノキ光壁素材、吉野手漉き和紙光壁素材
エントランスの正面の光っている大きな壁、これはガラスに奈良県吉野産の和紙やヒノキを一枚一枚、手作業で貼り合わせて制作しました。
合計262枚で、制作期間は3ヶ月に渡りました。
1)吉野和紙を貼ったもの
2)吉野ヒノキ柾目材を薄くスライスして一枚貼りしたもの、
3)吉野ヒノキ柾目材をさらに薄くスライスし、長方形にカットしランダムに貼り合わせたもの
の3種類あります。
吉野ヒノキは、500年以上続く吉野林業の歴史の中受け継がれた人々の植林育成の技術と吉野の自然の恵みの両方が生み出した高品質な木材です。
木目(年輪)が細かく、ほんのりピンク色で色艶が良く、香りも豊かです。
この和紙やヒノキを透過した光でご来場の皆様がホッと癒しを感じていただければ幸いです。
  • 吉野ヒノキ光壁素材
  • 吉野ヒノキ光壁素材
  • 吉野手漉き和紙光壁素材
  • 吉野手漉き和紙光壁素材

花井 慶子

作家紹介

花井 慶子

吉野、下市町の製材所の娘に産まれ、小さい頃から木の側で育つ。
大学では服飾科、卒業後は神社に奉職し、古い建物や伝統文化に興味を持つ。
その後、家業の製材所に入る。

作品紹介

ラウンジ天井アート
吉野杉の面皮(めんかわ)という素材を使っています。
面皮は、吉野杉の年輪に刃を入れて一枚一枚 手で剥いで材を取ります。
これは寒暖の差が激し吉野で、丁寧に育てられた吉野杉でしか出来ないと言われています。
素材そのままの強さと、美しいさ、しなやかさを表現できたらと思い、制作させて頂きました。
  • ラウンジ天井アート
  • ラウンジ天井アート制作風景
  • ラウンジ天井アート制作風景

平井 健太

作家紹介

平井 健太

1984年静岡県生まれ。2010年飛騨高山で木工技術を習得し、アイルランドの家具工房「joseph walsh studio」に3年間勤務。
帰国後、奈良県川上村に移住し2017年「studio Jig」を開業。
身に着けた特殊な技術により針葉樹の可能性を日々探っている。

国際家具デザインフェア旭川2017 ブロンズリーフ賞受賞
ウッドデザイン賞2017 優秀賞(林野庁長官賞)受賞
LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2018奈良代表

作品紹介

特注4Mベンチ
均質さと唯一無二、その特性を1つにまとめて制作したベンチです。
大きく根元から曲がった座板は力強く、その木が育ってきた厳しい環境を想起させ、大地の力強さを感じさせます。その上で緩やかな弧を描く長尺無節、無欠点の吉野杉で作られた背板は、まるで龍が泳いでいる様な、たおやかな印象を与えてくれました。
吉野材の特性を生かしつつ、新しい表現が出来たと同時に、自身としても1つ成長できた作品になりました。
  • 特注4Mベンチ
  • 特注4Mベンチ制作風景
CJ3 muji chair
自身の持つ特殊な曲木技術と、吉野杉の持つ性質を活かしたデザインを心掛けました。吉野杉の特徴である「詰んだ年輪」と「長尺無節」という性質が良くわかるデザインに仕上げています。座から背につながる部材は4mあり、それをそのまま使用する事で、吉野杉の「特徴」を感じられる作品を制作しました。また二人掛けの椅子であるため、座りあった両者が座り心地の良い場所を探すと、自然と向き合うような形状にしました。
  • CJ3 muji chair
  • CJ3 muji chair制作風景

福西 正行
(吉野 福西和紙本舗)

作家紹介

福西 正行

1961年生まれ。大阪芸術大学卒業後、父である5代目福西弘行氏のもとで宇陀紙製作を学ぶ。
2015年文化財保存に欠かせない伝統的な技術を文化庁が定める『選定保存技術保持者』に認定される。
千年前と同じ技法で作った宇陀紙は国内の国立博物館や大英博物館、ボストン美術館などで日本の文化財の修復に使用されている。一方でスミソニアンやクラクフ美術館でのワークショップも行い、世界に本物の和紙作りを伝えている。

作品紹介

「吉野杉皮和紙」「草木染め和紙」
吉野杉の表皮と楮を混ぜて作った和紙が『吉野杉皮和紙』です。
杉の皮が持つ特有の素材感を損なわずに楮と合わせる事で強度が増し、壁紙や家具等に使われています。
『草木染め和紙』は6種類あり、桜はピンク、ネムは黄、藍染めは青、よもぎは緑、榊は紫、アケビはグレーに染まります。
染紙の素となるのは生漉き(きずき)和紙という楮100%の生成り色の強い和紙で、これらの和紙は書道家やインテリアの照明など幅広く使われています。
  • 草木染め和紙
  • 草木染め和紙
  • 吉野杉皮和紙

下市木工舎 市ichi
(代表 森 幸太郎)

作家紹介

下市木工舎 市ichi

市の家具は、吉野杉を鉋で造形しながら仕上げられていきます。
人の手で何十年、何百年と守り育てられてきた、緻密で優しい色合いの吉野杉。
サンドペーパーを使わず、造形から仕上げまでを鉋で行うことで木そのものの美しさやぬくもりを引き出す鉋仕上げの技術。
日本の木と鉋の文化を見つめ直すことで、現代の暮らしに寄り添う新しい家具の創造すること、それらを未来へと繋いでいくことを目指しています。

作品紹介

ロビーベンチ・ディスプレイ台
500年にわたる植林の歴史を持つ吉野で育てられた樹齢約200年にもおよぶ吉野杉を座、天板に使っています。
サンドペーパーでなく、鉋(かんな)で仕上げられた木肌は自然で優しい艶と肌触りを持ち、いつまでも触れていたくなる心地よさです。
座、天板から脚にかけての構造は、奈良の社寺建築をイメージさせるデザインとなっています。
  • ロビーベンチ・ディスプレイ台
  • ロビーベンチ
  • ロビーベンチ制作風景
バス待合ベンチ
500年にわたる植林の歴史を持つ吉野で育てられた樹齢約200年にもおよぶ吉野杉を座に使っています。
柔らかな杉の座はまさに木のクッション。
サンドペーパーでなく、鉋(かんな)で仕上げられた木肌は自然で優しい艶と肌触りを持ち、いつまでも触れていたくなる心地よさです。
脚のデザインは天井の格子に合わせたデザインになっています。
  • バス待合ベンチ
  • バス待合ベンチ制作風景
ホール扉引手
金属版の裏、正面からは見えないところに吉野杉が隠れています。
鉋(かんな)で削り出された引手の柔らかな手触りは、知らずに手をかけた時に嬉しい驚きを与えてくれます。
  • ホール扉引手
  • ホール扉引手制作風景

山野 将志

作家紹介

山野 将志

1977年生まれ 奈良県在住 たんぽぽの家アートセンターHANA/エイブル・アート・カンパニー所属
植物や動物・昆虫など、生命と対話するように描く。森や空などの自然も全身で感じ取り、力強い線と豊かな色彩を重ねていく。お出かけすること、人にしゃべりかけること、ご飯を食べに行くこと…。すべてが自分を表現する大切なものとしてつながっている。企業の依頼による描き下ろしや壁画制作、オーストラリア、韓国、中国など海外にアーティストして訪問するなど、常に新しいフィールドで表現することに挑戦している。

作品紹介

奈良の神饌 正倉院の宝物柄 ー 談山神社嘉吉祭 諸鍬神社 荒稲 ウグイ 山口神社 など ー
神様にお供えする食べ物「神饌(しんせん)」と正倉院の宝物柄を、様々な色彩を使って描きました。画面に広がる神饌は、奈良大和路の神社で実際に使われているもので、果実盛・きじ・赤飯・荒稲・ウグイ・もちなどが描かれています。多くの人を迎えるコンベンションセンターにて、奈良の文化を感じて頂ければ幸いです。
  • 奈良の神饌 正倉院の宝物柄
  • 奈良の神饌 正倉院の宝物柄